朝、目覚ましが鳴っても、体が鉛のように重い。
夕方にはクタクタで、階段を上がるだけで息が切れる。
そんな毎日を、「年のせい」「ヤル気の問題」で片づけていませんか?
私は子どもの頃からアラフォーになるまで、ずっとそう思っていました。
ところが職場の健康診断で、思いもよらない数値を突きつけられることに…。
だるい・眠いのはヤル気のせい?貧血の症状と見落としやすいサイン
貧血の症状というと、立ちくらみやめまいを思い浮かべますよね。
でも、当時の私が抱えていた不調は、こんな感じでした。
- だるい、眠い、朝起きるのがつらい
- 疲れやすくて、持久力がない
- 敏感肌で乾燥肌、肌荒れしやすい
- 肌に艶とハリがなく、髪がパサつく
- 爪がぐにゃぐにゃしていて、割れやすい
そのうえ、生理が近づくと風邪の引き始めのような症状が出て、始まると同時に39度前後の高熱で寝込む…。
生理周期が25日なので、月によっては2回寝込むこともありました。
それなのに私は、「だるくて眠いのはヤル気の問題」「疲れやすいのは筋トレ不足」「肌や髪のパサつきはお手入れ不足」と、ぜーんぶ自分のせいにしていたんです。
済生会の解説によると、貧血では、だるさや頭痛、立ちくらみ、息切れのほかに、こんなサインも見られるのだとか。
- まぶたの裏側が白っぽい
- 爪が反り返る
- 舌がヒリヒリする
- 冷たい氷や、ジャリジャリした食感のものが無性に食べたくなる
ゆっくり進んだ貧血では、なかなか症状が出ないこともあるそうです。
確かに、思い当たる節が…。おやつのように、薄く凍らせた氷など、サクサク、ショリショリ、パリパリする食感のものを好んで食べていました。
では、私の不調は、いつから始まっていたと思いますか?
女性に多い貧血の原因 私の不調はいつから始まった?
済生会の病気解説では、鉄欠乏性貧血は成人女性の約25%に見られる、とても身近な貧血だそうです。
鉄が足りなくなる原因には、偏った食事、月経、成長期や妊娠・授乳で鉄がたくさん必要になることなどが挙げられています。
無理なダイエットや、マラソンのような激しいスポーツも、貧血を招きやすいとのこと。
読んでみると、私の歩んできた道は、当てはまるものばかり。
幼い頃、家庭の事情で、満足に食事が摂れない時期が1年ほどありました。
保育所に入ったとき、体が一回り小さくて病気がちだったのは、このときの食事が関係していたと思います。
小学校は体育に力を入れている学校で、朝は校庭を12周も走るマラソンから始まり、体育では夏は200mの水泳、冬は20分間の縄跳び。
毎日くたくただったのに、疲れた体を回復させるには、食事の栄養が全然足りていませんでした。
今の私なら、当時の自分に「肉食えー、にくー!」と言いたくなります。
中学からは体操部に入り、ハードな練習をしながら減量。
「痩せてるのが正義!痩せてるのが可愛い!」というブームもあって、十分ガリガリだったのに、小学校の頃よりも少食にしていたんです。
色白を通り越して青白くなり、もともと茶色い髪はさらに色が抜けて、生徒指導の先生に「生まれつきの脱色か~⁉」と言われたことも。
寝ている間に足がつって目が覚めるのも、毎日のことでした。
高校の部活では、さらに減量が厳しくて、練習の前後に体重測定。
貧血で倒れたことは何度もあります。
高1でアキレス腱を傷めて、体操を辞めました。
減量からも解放されて、それまで我慢してたぶんも含め、ちゃんと食べるようになったら、1〜2か月で身長が5cmも伸びてビックリ!
成長期の減量って、本当に体の成長を止めていたんですね…。
大学時代は仕送りなしで、バイトに明け暮れ、食費は極限まで削る毎日。
23歳で出産してからは完全母乳だったので、またまた貧血に…。
離婚後は、ショックで食事がまともに摂れないまま、働きづめの生活。
休みの日に昏々と眠る私が死んでいるかと思って、子どもが人工呼吸(テレビで見たらしい)で起こそうとしたこともありました。
この頃、貧血でなかったら、もっとたくさん遊んであげられたのに…と、今でも悔やんでなりません。
そんな私の生活は、職場の健康診断で一変します。
健康診断で「ヘモグロビンが低い」と言われた日
職場の健康診断で、見慣れない「判定 5」という数字。
学校の成績だと5は優秀という意味なのに、健診では「急を要する」という意味の「要治療」の判定だったのです。
血液検査のヘモグロビンの値は7.2。
ほかの項目にも、低い値を示す「L」がずらりと並んでいました。
済生会の病気解説によると、成人女性はヘモグロビンが12g/dl以下で鉄欠乏性貧血と診断され、7〜8g/dl以下になると、ほとんどの人に症状が出るそうです。
つまり、私は症状が出ていて当然の数値だったということ。
1フロアの階段を上っても、少し坂道を上がっただけでも、息切れと心臓のバクバクが収まらなかったのは、貧血で心臓にものすごい負担をかけていたから。
このときの検査で、隠れ不整脈も見つかりました。
それまでの私は、「体力不足で息切れするなんて、私も年取ったなー!持久力をつけるのに、ランニングや筋トレしなきゃ!」と思っていたんです。
ところが医師からは、酸素を運ぶ力が弱い薄い血のまま激しい運動をすると、心臓が速く動いて酸素を送ろうとして、それが続くと心不全の原因になると説明を受けました。
数値が良くなるまでは、心臓に負担がかかる激しい運動はストップ。
頑張るほど、自分の体を追い込んでいたんです…。
貧血は何科に行けばいい?鉄剤注射の治療とフェリチンの数値
私の場合は、職場の産業医に治療の報告をする必要があったので、初めて自宅の近所の病院を受診しました。
何科に行けばいいか迷ったら、まずはかかりつけの医療機関で血液検査を受けるのが良いでしょう。
貧血の裏には、婦人科の病気や胃腸からの出血など、別の病気が隠れていることもあるそうです。
健診を受けなくても、済生会の2つの解説をもとに、受診を考えてほしいサインを並べてみました。
- だるさや息切れ、動悸、めまいが続いている
- 健康診断で、ヘモグロビンが低いと言われた
- まぶたの裏側が白い、爪が反り返る、氷が無性に食べたくなる
- どこの科に行けばいいか分からない体調不良が続いている
治療は、鉄剤の飲み薬や注射で鉄を補うのが一般的で、2か月以上かかることが多いそうです。
私は鉄剤の注射を、週2日、2アンプルずつ、約1か月続けました。
通い始めて2週間ほどすると、かすみがかったようなモヤが晴れて、視界が明るくなったんです。
「世界はこんなに明るかったの?」と思ったぐらい!
治療を終えてから、私の体には、こんな変化がありました。
- 朝スッキリ起きられる
- 夜になってもクタクタになっていない
- 肌や髪のパサつきが気にならなくなった
- ぐにゃぐにゃしていた爪が固くなって、割れなくなった
- 発疹や痒みが出ていた市販の化粧品が、使えるようになった
- 生理前に必ずと言っていいほど引いていた風邪を、引かなくなり、発熱もしなくなった
ところが、43歳のとき、突然始まった不正出血が止まらなくなりました。
コロナ真っただ中で、職場もかなりストレスフルだったのもあります。
婦人科を受診し、止血剤を服用して様子を見ていましたが、出血が止まらない。
そこで根本から治すために、子宮内膜剥離の手術を受けることになったのですが、ここで貧血が大きな壁に…。
血液検査では、フェリチンの値が「-4E」。
フェリチンとは鉄を中に抱えているたんぱく質で、この数値が低いときにも、鉄欠乏性貧血と診断されるそうです。
Eはエラーの略で、数値が測定できないほどだったんです。
医師からは、このまま全身麻酔をすると血圧が下がりすぎて命に関わると言われ、すぐには手術ができませんでした。
そこで、止血剤を飲みながら、週2回の鉄剤の点滴で、先に貧血の治療をすることに。
点滴2か月ののち、手術を終えてからも、しばらく点滴は続行。
フェリチンがエラー値にならない最低ラインまで戻って、やっと飲み薬の鉄剤に変わりました。
※ あくまで私のケースなので、貧血治療については医師と相談して決めてくださいね。
貧血がひどかった頃は、ホント、気力と気合で毎日を過ごしていた感じです。
生理のたびに風邪をひき高熱。ちょっと物が当たったり、不注意でぶつかったりしただけで青タンができ、色白を通り越して青白かった私。
今振り返ると、不健康そのものでしたね。
重い貧血のままだと、必要な手術さえすぐには受けられないことがあるし、毎日の生活も疲れやすくて、しんどかった。
もし貧血じゃなかったら、
・肌もキレイで丈夫だったろうな
・発熱して寝込む時間もなかっただろうな
・通院時間も医療費もかからなかっただろうな
・休日は泥のように寝ずに、子どもともっと遊んだり、あちこち出かけたりできただろうな
…って思うんです。
これは、私が身をもって知って、伝えたかったこと。
貧血治療後の今は、毎日の食事を見直すことにしたんです。
鉄分の多い食べ物は?貧血を防ぐ食事のとり方
貧血が分かる前の私の食事は、一汁三菜でしたが節約料理。
メインは肉と魚を毎日交互にして、野菜や豆腐でカサ増しするのが当たり前でした。
おかずが足りなくなりそうなときは、食べ盛りの息子にはしっかり食べさせて、自分は控えてましたね。
高校の頃は「野菜を食べていれば健康!肉は体に悪い!」と思い込んでいたほど、栄養には無知だったんです。
済生会の解説では、鉄分の多い食べ物は、赤身の肉や魚、レバー、大豆、青菜など。
なかでも毎日続けやすいのは、豆腐や厚揚げなどの大豆製品や卵。
鉄分は単体では吸収されにくく、野菜や果物のビタミンCや、肉・魚のタンパク質と一緒にとると、効率よく吸収されるのだとか。
レバーやカツオ・マグロなどの赤身魚、貝類には、吸収効率の高いヘム鉄が含まれていて、居酒屋メニューも意外と優秀なんだそう。
今の私は、生理のたびに意識して、赤身が豊富な牛肉やまぐろを食べるようにしています。
だから、焼肉屋さんに行くことも多いんです。
とはいえ、鉄分の多い食べ物ばかりを選ぶのではなく、いろいろな食材を組み合わせたバランスのいい食事が土台になるとのこと。
毎日のことだからこそ、台所の道具にもひと工夫しています。
鉄フライパンで鉄分を 重くて手放した私が選び直したもの
料理の際、鉄鍋を使うと、鉄分を補うこともできるそうです。
そう知って、貧血の治療のあとに、フライパンを鉄製に変えました。
初めて鉄フライパンで作った野菜炒めをご飯に出したとき、私も息子も「いつもと違ーう!」と、美味しくて驚いたぐらい。
息子はしばらく、チャーハン作りにハマっていました。
鉄製フライパンで作る炒め物や焼き物は、シンプルな味付けでも本当に美味しいんですね。
テフロン加工のフライパンを使っていた時は、この美味しさは分かりませんでした。
ただ、当時使っていた鉄フライパンは重くて、食材がこびりついてお手入れが大変…。
徐々に扱いが大変になり、使わなくなってしまいました。
それでも鉄フライパンの美味しさは忘れられず、今は軽量でこびりつきにくいものに変えて愛用しています。
燕三条製の「とにかく軽い鉄フライパン」は、表面の細かな凹凸(ナノエンボス加工)で油がなじみやすく、食材がこびりつきにくいのが特長。
面倒な空焼きも要らないので、鉄フライパンが初めての人にも使いやすいと思います。
今の私は更年期の入り口にいて、生理周期も変わってきました。
体が揺らぐ時期だからこそ、自分の体調も大事にしたいと思っています。
更年期の体の変化は、更年期の症状はいつから?とにかく眠い・やる気が出ない・生理不順のときに試したことにまとめています。
まとめ|貧血の症状に気づいたら、まず血液検査から
この記事でお伝えしたことを振り返ります。
- だるい・眠い・疲れやすいのほか、爪や肌、髪の変化が貧血のサインのこともある
- 女性は月経や授乳、無理な減量で、鉄が不足しやすい
- 何科か迷ったら、まずはかかりつけの医療機関で血液検査を
- 鉄分の多い食べ物は、赤身の肉や魚、大豆製品。ビタミンCやタンパク質と一緒に
子どもの頃から不調を抱えてきた私にとって、貧血は万病のもとでした。
ヤル気や根性で乗り切ろうとしていた頃の私に、「まずは血液検査に行って」と伝えたいです。
貧血の治療で、鉄剤の点滴や薬を続けていた頃は、大好きなコーヒーや紅茶も控えていました。
コーヒーや紅茶に含まれるタンニンは、体の中で鉄分と結びついて、吸収を妨げてしまうと聞いたからです。
好きな物を我慢する毎日は、ちょっぴり寂しいもの。
だから今、コーヒーや紅茶を美味しく飲めるようになったことも、何より嬉しいんです。
最近気になっているのが、南部鉄瓶。
鉄瓶で沸かしたお湯で淹れると、飲み物の味がまろやかになって美味しいのだとか。
IHでも使えて、サイズも選べるので、ひとり時間のコーヒーにも、家族のお茶にも合わせやすそうです。
コーヒーとの付き合い方は、コーヒーで肌荒れ?目と体の乾燥対策 カフェインを味方にする飲み方と楽しみ方にまとめています。
何をするにも、まずは健康あってこそ!
体の声に耳を傾けながら、これからの毎日を元気に楽しく重ねていきましょう。

