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数年前、テレビで見かけた精神科医の話し方が優しくて、それ以来ずっと気になっていました。藤野智哉さん。その藤野さんが結婚されていると知ったとき、お相手の職業を見て驚きました!
ボートレーサー。最高で時速およそ80kmで水の上を走る、あの過酷な競技です。
妻である西岡育未さんの生き方には、私が持っていない種類の覚悟がありました。
※藤野智哉さんご本人についてはイケメン精神科医 藤野智哉さんのプロフィールとおすすめ著書 結婚してる?に書いています。
西岡育未さんのプロフィールと経歴
生年月日:1994年11月22日
出身地:徳島県
血液型:B型
身長・体重:159cm/47kg
「いくみん」という愛称がピッタリの、華奢で、とっても可愛らしい女性です。
2歳下の妹・西岡成美さんも同じ徳島支部のボートレーサーで、四国初の姉妹レーサーとして注目を集めました。
趣味はアニメとコスプレ、そして旅行。コスプレ歴は10年を超えるそうです。
2013年6月~2014年2月 住之江・尼崎のボートレース場でアクアコンシェルジュとして勤務
2015年5月 岡山県の児島でデビュー。6コースから6着
2016年3月 徳島支部の訓練中に右肩を脱臼し、6か月以上の欠場
2017年6月 常滑で初勝利。デビューから192走目
2023年1月 徳山で自身初の優出
2025年3月3日 Instagramで結婚を報告
ボートレーサーを目指したきっかけは、ボートレース好きの父親でした。
高校3年生のときに父とレース場を訪れ、目の前の迫力に心を奪われたそうです。
養成所の試験は3度落ち、4度目の挑戦でようやく合格して、2015年に競艇選手としてデビュー。
そして、藤野智哉さんと出会って、入籍してから1年後、結婚式なども全て終わったタイミングで、自身のInstagramで結婚を発表しています。
半月も連絡が取れない結婚生活
西岡さんは月に2回ほど、全国のレース場へ出かけます。1回あたり、およそ1週間。
その間、選手は宿舎に入り、携帯電話などの通信機器を持ち込めません。会場入りのときには手荷物検査があり、荷物を入れる袋まで透明のものと決められているそうです。レースの公正さを守るための仕組みだと聞けば納得しますが、家族にとっては特殊な環境でしょう。
つまり、月の半分は連絡がつかない。
熱を出しても、おいしいものを食べても、今日あった小さな笑い話を伝えたくても、それが届くのはレースが終わってから。
自分だったら、と考えてみました。
依存体質で恋愛お花畑だった頃の昔の私なら、月の半分、1年の半分は連絡がつかない相手との結婚そのものは考えられなかったかも。
「独り身ってラクでいいな」と時折思う今なら、相手が帰ってくるなり、会えない間の報告会で会話が弾みそうな感じ。そのぶん、ひとりの時間を大切にしよっと。
でも、それよりずっと深い絆が生まれた理由が、彼女の仕事そのものにあります。
西岡育未さんがもつ覚悟
西岡さんは徳島支部の選手で、2015年5月に岡山県の児島でデビューしました。
その翌年、2016年3月の訓練中に右肩を脱臼。脱臼の完治はふつう2か月ほどとされる中、彼女の欠場は6か月以上に及びました。
初勝利までは、さらに遠い道のり。
デビューから192走目、2017年6月の常滑で、ようやく1着を取ります。レース後、彼女はこう語りました。
勝てたことで自分の中で何かが吹っ切れた
ボートレースは水上の格闘技とも呼ばれ、大きな怪我も、命に関わる事故も起こる競技です。
大ケガをすることもあるし、同僚が命を落とすこともある。そんな世界で、西岡さん自身、レースに負ったケガで手術を受けた経験があります。
人がいつ死ぬか分からないことを、彼女は頭ではなく身体で知っているんです。
だから藤野さんの家には、決めていることがあるそうです。どれだけひどい喧嘩をしても、仕事に出る前は必ず顔を見て「いってらっしゃい」と言う。それが最期の言葉になる可能性が、ゼロではないから(出典:奥様はボートレーサー|藤野智哉)。
送り出す側の覚悟と、送り出される側の覚悟。
どちらか片方ではなく、2人で持っているもの。
私には、まだあの強さはありません。それでも思うのです。
明日も生きているとは限らない。明日、死ぬかもしれない。その覚悟を持って過ごせたら、毎日をもっと丁寧に、人にもっと優しく生きられるのではないか、と。
では、離れている時間を、どう過ごしたらいいのでしょうか?
離れる時間を恐れない4つの過ごし方
藤野さんは、連絡のつかない妻へメッセージを送る感覚を、「返信を待つというより未来に向かって手紙を投げているようだ。」と書いていました。
この一文に、答えが入っている気がします。
1つめは、待つ時間を「待つ」と呼ばないこと。返事が来る前提で送るから、来ないことが不安になる。届くのは1週間後だと決めてしまえば、書く行為そのものが目的に変わります。
2つめは、確認を想像に置き換えること。今どこにいて、何をしているのか。相手に見えている景色を思い浮かべるだけで、一緒に生きられるのではないか。藤野さんはそう書いています。連絡がつかないあいだ、相手を思い出す回数はむしろ増えるのでしょう。
3つめは、自分の予定を先に決めておくこと。相手がいない期間を空白のまま置くと、その空白を不安が埋めていきます。読む本、眠る時間、出かける場所。離れる前に決めておけば、待つ側の時間もちゃんと進みます。
4つめは、日常に小さな決まりごとを置くこと。「いってらっしゃい」と「おかえり」だけは崩さない。仲直りの言葉ではなく、無事に帰ってきてほしいという祈りを、毎回そこに置いておく。
おふたりには、こんなエピソードもあります。
夫婦で街を歩いていたとき、祭りに出くわしました。地元である徳島の阿波踊りの列を見つけた彼女は、気づけばその最後尾に加わって全力で踊っていたそうです。顔を知られている立場だから、目立たないに越したことはないのに。結果、阿波踊りの会の人に名刺を渡され、スカウトされてドヤ顔で帰ってきたと。なんとも微笑ましい。
今を生きている人は、仕事も遊びも全力で打ち込むんだと教えられました。
ひとり時間を「自分に戻る時間」にする
待つ時間を、自分に戻る時間に変える。
ひとり時間を充実させ、有意義に過ごすために、私が取り入れているものを紹介します。
1つめは、インプットするもの。自分に取り入れるものが大事です。
もともと生真面目な気質で、口癖が「ちゃんとしなきゃ」だった私に響いた藤野智哉さんの『「ちゃんとしなきゃ」が止まらないあなたに贈る 頑張れない日の休み方レッスン』。
今は、良い意味でズボラな効率厨になれました。
休むことにいちいち理由を探してしまう人に向けた本です。
死と隣り合わせの妻を送り出す側が書いた休み方だと思うと、また違った角度から読めます。
次に、BAKUNEのリカバリーウェア。
「一見、普通の部屋着じゃん」と最初は半信半疑でしたが、友人が誕生日プレゼントで送ってくれたのを使ってみて、前言撤回。
デスクワークで身体が固まっている人にこそ使ってほしい。
眠っているあいだに血行が良くなるようで、毎日の「寝る」という行為が自分をいたわる時間に変わります。
今では旅先のホテルに室内着があると知ってても、必ず持参しているほど。
どんな夜でも、身体を休める夜にしてしまいましょう。
パートナーとの心の距離の測り方
距離は、連絡の頻度では測れません。
既読がつく速さでも、一緒に過ごした時間の長さでもない。
会えない時間に、相手が今見ている景色を思い浮かべられて、その状況を慮れるか。
愛情って、見えない時間と場所でこそ育まれると思っています。
今日から持てる「愛する覚悟」
私たちは毎朝、死を覚悟して玄関に立っているわけではありません。たいていは寝ぼけた顔で、いつものように送り出していたなあと、子どもが家にいたころのことを思い出しました。
それでも、顔を見て「いってらっしゃい」と言う。怒っていても、疲れていても、そこだけは雑にしないって、とても大事な習慣です。
明日も同じ日が来るとは限らないと知っている人は、今日を丁寧に生きられます。
愛する覚悟とは、そういう小さな習慣の積み重ねなのかもしれませんね。

